Voiceless world ー魂魄白日夢奇譚ー

Voiceless world of the voice to you 声無きものの聲をあなたに。      人の不思議(魄)と白日夢の如き奇譚(魂)の物語

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神世水奇譚完伝1『雨水』

言葉なきもの、世に存在せぬとされるものを “耳で視、目で聴く耳視師”月櫻(つきお)。
耳視師月櫻が語りし事、
そは全ては白日夢(はくじつむ)の中の事とご理解いただたく候。

なに久々の登場ゆえ、常套句を発動したよ。

本年の旧正月は2月8日
その大晦日の出来事から派生した淡い奇譚を語ろう

今日は二十四節季の中の「雨水」の日
文字通り雨降るこの日に奇譚を語り始めるも、これもまた奇遇なり

****

平成28年2月7日
旧暦の大晦日にあたるその日、月櫻(つきお)は友人たちと共に久々に橿原神宮に居た。


橿原神宮は明治に作られた比較的新しい神宮であるが、初代天皇とされている神武天皇の宮(畝傍橿原宮)があったとされ場所である。


神武天皇は、天孫降臨の地から政に相応しい地を求めて「神武東征」を行い、九州某地から東に進み奈良に至る。


途中地方勢力に苦戦するも、天照大御神により「布都御魂(ふつのみたま)」を授かり、
最後は八咫烏に導かれて勝利し、この橿原(かしはら)の地に都に定めた。


その妻は日本書紀では大国主(国津神:古代神からの派生)の息子である事代主の娘であるとされ、
古事記では奈良の三輪の大物主(古代神から派生)の娘と伝えられている


一説に日本書紀も古事記も大和朝廷が由緒正さをアピールする「広報的歴史教科書」だが
日本書紀は諸外国:中国に対して、古事記は日本の一般民衆向けに作成されたという


どちらにしろ古代神を祀っていた一族を大和朝廷が和合した(降した)と言うことを主張しているように
月櫻には思えた。


そう改めて思うと、いにしえの自分が「あなた方の事を伝えよう」という古代神との約束を果すに至った神世水奇譚でこの地を訪れたのも道理にかなっているとも思われた。


そう。
ここには、ある意味、降ろされたもの(古代神)の墓標でもあるといえるのかもしれないから・・・


と言ってもくだした方が悪い訳でも
くだされた方が悪い訳でもない


善も悪も
その時代の人々の感情と思考が創り上げる「指針」である。
思考は「現実化」し、今正にある現実、そして将来を作り出していく。


だからこそ、
一人ひとりの思考と感情が「どんな正義を持つ世の中に成るのか」を決める重要なファクターに成る。
人々が共存する世界・組織・家では、「願いの強さ」が他の願いを駆逐したり、防いだりする。


大切なのは必ずしもそれが多数決ではなく、
「質」=強さ=明確さ
が重要な点ではないだろうか。


日本でも昨年は戦いに誘い兼ねないと危惧される法改正が論議をよび、
今もそれを非常に危惧している方々も多い。


今も昔も、戦いが生まれる後ろには、
戦いを望む方々の「現実化」の力が強く働いている。


望むものにとって戦いは莫大な利益を産み、幸福をもたらす。
故にその願いは強い。


ならば、


戦いを求めない者は、戦いが無い世の中の現実化を強く望めばいいのだが、
前者に与えられている利益は非常に一貫しており考えやすい「世界」であるのに対して、
後者の考える「世界」は考える人の数だけの幸せの姿があり、
具現化したイメージには一貫性が少ない。



それ故に、現実化しにくいのだろうか…。



では「具現化したイメージ」という視覚的なものではなく、
家族や友人、知人、職場など「人との交わりで生まれた幸せな感情」が満ち溢れる世界を求めれば
一貫性が出るかもしれないない・・・



後、漫然とした日常に感じる、停滞した気持ちは、大勢の感情が同じように降り積もると
日常レベルであれ、世界レベルであれ思わぬ「変革」をもたらす事がある。


その心の奥底に無意識に「状況の変化」を求める事が多いためだ。
成熟しきった文明や時代が崩壊するのは、「停滞・停止」を嫌う魂の自浄作用とも言えるかもしれない。



そう思うと、戦いが無い世界を求めるなら、
日本が未来、戦いに進まない道を選ぶ事を望むのなら、


日々の生活を、楽しいと思い、感謝する感情や、今の自分自身を好きだと信頼できる感情が大切ではないか・・・

月櫻はそんなことを考えながら、畝傍山を臨み大きく深呼吸した。



所用で訪れた御苑は拝殿から離れ、普通であれば訪れることもないが
訪れて分かったのは拝殿からよりも、畝傍山の全貌を見渡すことが出来る。



2月7日
寒いながらも日が差すと暖かさを感じる日


神様ごとにはまったく関係ない友達同士の集まりだった。


そんな集まりの最後に、メンバーの一人がなにげに月櫻にこういった。
「ここ戦没慰霊碑がぐるっと並んでいるのよ。」


確かに山ばかり見ていたが、言われて見てみたら、周囲に立っている石碑は慰霊碑系と神社系のものばかり。
「ああ・・・」それを知った月櫻は心の奥底の何処かで生まれた「納得」した感情と同時にこうつぶやいた



『ご苦労様、もう良いんだよ』


もう帰って良いんだよ



その途端、慰霊碑と、その石碑が囲む大地から
無数の魂と何かが飛び立った



小さな丸い光の珠は「人」であろう。
しかし、慰霊碑の意に反してその魂の合間合間に軍服の兵士以外の姿が見えた。


・・・古代の兵士達?・・・


そしてその後から、なにか色々な・・
すっごく重たいものもが多々吹き出してきた。


空に向かって飛び立ったのはその無数の波動は
古代神のものだった。


つづく

◆雨水(うすい)

二十四節気の第2
太陽黄径330度
立春から数えて15日目頃。

空から降るものが雪から雨に変わり、氷が溶けて水になる、という意味。
草木が芽生える頃で、昔から、農耕の準備を始める目安とされきた。

西洋占星術では雨水を双魚宮(うお座)の始まりとする。

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瑚月 kogetu

Author:瑚月 kogetu
本職>某病院異端リハビリスト。
特技>体を含めものの声を聴く
焼き肉や鍋の時に同僚に重宝される特技でもある)。

東洋系治療と自然農法に興味あり。
『美しく生きる』を考えたい人。

ブログの中の私が体験した白日夢の奇譚は、患者様の特定を防ぐために整体師・耳視師という設定の中で「月櫻(つきお)」さんに小説:白日夢奇譚という形で語って頂いております。
飽くまで本職は病院勤務で整体院は営んでおりません。
ご了承下さい。



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