Voiceless world ー魂魄白日夢奇譚ー

Voiceless world of the voice to you 声無きものの聲をあなたに。      人の不思議(魄)と白日夢の如き奇譚(魂)の物語

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危険な一杯、救う一杯 ~ちょっと怖かった身体瑚噺

雨もふり、車のフロントガラスも曇ってくる、寒い奈良でした。
そんな今日の訪問リハビリであったちょっと怖いこと。


訪問リハビリを開始する前には、
いつも血圧と脈拍、血中酸素飽和度を測定します。


「今日は血圧高い気がするんだよな~」
と言ったその方は、通常は最高血圧が120~130mmHg台の方でした。


しかし


聴診器に脈拍音が聞こえない。
いや、
聞こえるのですが最高血圧が70mmHg台とか半端ない低さです。


確かさを求めて、手首の脈診で測定。
最低血圧は分かりませんが、脈拍が弱いご年配の方でも最高血圧を測定出来ます。





やはり70台
そして脈拍数がいつもより多い。


困惑して数値を告げた私に、
「じゃ、機械でも測ってみよう」とその方が出してこられたのが、
献血とかちょっとした施設に置いてあるような肘を入れて測るタイプ!


こんなの持っている方は初めて見ましたよ…
けど、それで測っても80台でした。



水分摂取は?と問うと
「た~っぷり取った!」と自信満々。



そうですか…うーん・・・。
けど「先ほど血圧が高いと思う」…
というご本人の言動も気になり、理由を聞いてみた所…


小一時間ほど前まで町内会の忘年会をしていたとのこと。
ええ、アルコールを飲んで居られたんですね。


て、まさか・・・


「水分取ったってビールの事ですか!?」


・・・


・・・

当たりでした・・・。


アルコールは水分ではありません。
逆に体内での分解に多量の水を使用します。
加えて言うなら、利尿作用のあるカフェインを含んだ飲料水も水分とか言いがたく…


事実を知った瑚月さん「Aさん…白湯飲んで下さい」
と言いました。



アルコールを摂取すると「血圧が上がる」という印象がありますが、
実は上がるは上がるのですが、
上る前に「下がる」のです。


良かったらこの記事を⇒
「6 アルコールを飲むと血圧が下がるというのは本当ですか? 日本栄養士会」



問題は、血圧の高低差と、
脱水(アルコール分解による)で血液の粘性が上がっていたり、
室内外の寒暖の差(温度による血管の収縮)等がミックスした血管への負担です。


しかも、Aさん、
この後二次会に行かれるという・・・


「年寄りの宴会は安全のために昼間」という町内会の趣旨は良いとして、
この状態と、加えて血管が収縮しやすいこの寒さの中で二次会に行かれるのはかなり不安でした。
(*Aさんは腕の障害でリハビリを受けているので、歩行や日常生活は安定しています)


「ワシのために時間を遅らせて、皆まってくれてるんや」
笑顔ですがAさん、譲りません。



とにかく、血圧に配慮しながら出来るリハビリを行いながら
白湯を湯のみに一杯飲んで頂きました。



Aさんには、お酒は控えること、
水分を取ること
低血糖防止のために適度なオツマミを食べること等と、


「お酒を飲むと一度血圧が下がってから血圧が上昇すること」
「アップダウンのギャップが大きいと血管に負担が掛かること」
「年末年始、飲酒の機会が増えると、アップダウンを繰り返すことになりかねないこと」


実際に、自分も血圧がさがり、脈拍が増えた(脈増える=心臓が鼓動を打つ回数が増える=負担アップ)
という事を話の種に、参加した皆様にもお伝えしてくださいねとお話しました。


気をつけてくださいね。
笑顔のAさんにそう言って部屋を出て、お家の玄関の扉を閉めた時。



『あの白湯一杯が救ったな』



と上から声がしました。


思わず、今閉めた玄関の扉を振り返った瑚月さん…。


白湯を飲んで頂いて良かった・・・
と、胸をなでおろしました・・・



年末年始、
ちょっとぞくっとする噺でした。



皆様、ご親族にも宜しければお伝え下さいませ。



危険な一杯と
救う一杯があると





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瑚月 kogetu

Author:瑚月 kogetu
本職>某病院異端リハビリスト。
特技>体を含めものの声を聴く
焼き肉や鍋の時に同僚に重宝される特技でもある)。

東洋系治療と自然農法に興味あり。
『美しく生きる』を考えたい人。

ブログの中の私が体験した白日夢の奇譚は、患者様の特定を防ぐために整体師・耳視師という設定の中で「月櫻(つきお)」さんに小説:白日夢奇譚という形で語って頂いております。
飽くまで本職は病院勤務で整体院は営んでおりません。
ご了承下さい。



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