Voiceless world ー魂魄白日夢奇譚ー

Voiceless world of the voice to you 声無きものの聲をあなたに。      人の不思議(魄)と白日夢の如き奇譚(魂)の物語

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守護霊の対価-守護霊奇譚エピローグ

世の中には「対価」というものがある。

それは例えるなら「自分の価値」と言い換えられるかもしれない。
また「自分を愛する・大事にする」という事であり、同時に「真に他人を大事にすること」の真意にも繋がる。
しかしこれは非常に難しい話なので今回は割愛する。


だが、対価に見合わないエネルギーの流動は、
相手、もしくは術者がその不足分を払うか、
場合によってはどちらかの命運にまで影響をおよぼす時があるから要注意だ。


その対価は、けっして「お金」などの現世的なものだけではなく、
様々なもので変換される場合も多い。


質量保存の法則

とまで割り切ってしまうと、
「友情」とか「愛情」の立ち居る余地がなくなるので言いたくはないが、
例えば親の「無償の愛」で育った子供達が親となり、そしてまた次代の子供達を同じように育てていくように、
愛も慈しみもリレーのバトンの様に繋がっていく。


エネルギーの流れを川の流れに喩えるならば、
対価に合わないエネルギーの流失は、
川の流れに影響を与える一石になり得る可能性もあるという事である。

だから、「運命」という生命を運ぶ流れの何処かで、プラマイを解消する。

***

月櫻(つきお)の耳視師(じしし)としての力は後天的に現れたものであった。
耳視師となる前に、神様からもらった能力でお金を貰うことはイケナイコトではないかと悩んだ時期もあった。


しかし、
そうなると世の中の芸術家や音楽家、研究者、経営者…
全ての人が「イケナイコト」をしている事になると気がついた。


そのどれもが神様からもらった種であり、能力であるのだ。


秀でた人は世の中に多くいる。
努力であれ、天性であれ、
月櫻が到底及ばない素晴らしい技術や思想、感覚を持った人がその才を世に現し、
経済を回していっている。



その時点ではまだ悟り切るのは足りなかったが、
その思いの根底には、自分の能力を「特別視」している傲慢さがあるのではないかと思ったのだ。

そしてまた、世の中の何が「イケナイコト」で何が本当に「イイコト」なのかを決めつけるのは、
自分の視野は余りにも狭すぎると感じた。
しかし、立ち止まっていては何時までも無知のままであろう。


間違っていたら、まず天は人を介し、物を介し、また天自身が私に伝えるだろう。
間違っていることが分かったら、全力を尽くして修正するだけだ。


そしてもし…
自分の今の浅はかな思考で紡ぎだした答えが生命の流れに沿っていれば、
次の問に向けて歩き出すであろう。


人は、変化を求め旅を続ける鳥なのだから。


そして、月櫻は耳視師となった。


ただし、その対価の設定だけは肝に銘じる事を誓った。
最初の頃は、対価設定が甘く、不足分を自分の健康で払ってしまう事が多々あったが、
最近はマシになって来た。


そして、変な話であるが「お金」を受け取ることと同時に出すことができるようになると、
お金ではないものでちゃんと収集が付くように周りが動き出してきた。


「流れが出来る」ということなのであろう。
その流れを詰まらせがちなのが「金銭」に対しての感情なのかもしれない。



月櫻はタイに行った時のことを思い出した。
外国には「チップ」という制度があったりする。
日本人が苦手な制度の1つであるが、
タイは比較的物価が安いために、月櫻にとっては「お礼」という概念でチップを出しやすい国であった。


価格以上の行為やサービスを受けたと感じた時には、
一般的に払わなくてもいい、とされている場合でも払った。

市場で値引き交渉はするが、相手の利潤もあるので2分程の電卓のやり取りで済ます。
店主の笑顔で気持よく店を出る。
ボラれている可能性はあるが、その場の「気」も頂く値段交渉なので損はしていない。
エネルギー(お金)とエネルギーの交換。
値札が存在しないやり取りのなかで、月櫻の場合はその積み重ねが何かを変えた。


人が元々持っている本来の「富の流れ」とそれを詰まらせている何かが少し外れたのかもしれない。


と言って、月櫻の現在の収入が上がった訳で全然ないのだが、
逆に出費が減り、ほんの少しだが貯金額が増えた…という程度だ。


しかし、ここ数年の何か穴が空いているように、沸いて出る出費が、
急に減ったのは不思議なことでもあった。


***

乱麻と別れて車を走らせる中、
ふと目線を感じた月櫻は驚いた。



自分の守護霊も交代していたのだ。
しかも新しい守護霊は月櫻の先祖とも月櫻の過去生とも関係がない方であった。


「えーっと…?」


『乱麻殿の新しき守護霊と我が旧知でな』
そう語るその姿は確かに乱麻の守護霊と同じような服装である。


『今回、主がされた事に奴が恩義を厚く感じてだな…』
「はぁ…」


『奴の斡旋で我が来た訳だ』
「なんと…」


『戦略には少し長けておる自信は有る故、
汝のこれからの仕事に対して少し手伝えたらと思っておる』


おおお!!!
これで、ぽやん卒業か?!


『いや、気質は気質だからのぉ』



私のポヤンは天性か?(´;ω;`)ブワッ


***

しかし、守護霊交代に守護霊が持つサポート分野の変化の他にはもう1つ重要な意味がある。
乱麻の以前の守護霊が「今の職場」への縁を結んでいたように、
守護霊は何かとの縁を結ぶ際の要ともなりうる。


月櫻もまた、
月櫻から去った守護霊からつながっていた、
ある「切りたい縁」が切れていた。

今回、朋である乱麻の為に動いたので、当然対価の請求はしていなかった。


が…。
ちゃんと置き土産をしていってくれたのだ。


『情けは人の為ならず』

というが、本当にそうだな…と思うと同時に、
月櫻を赤面させた乱麻の言葉を思い出した。



乱麻め、
あの言葉で私の心の柵を切ったな。


苦笑


-肉(魄)を切らせて、私の心(骨)を断ったか。-


乱麻が「魄」からアプローチがきっかけになったように。
どうやら、乱麻からもらった幾つもの言霊が月櫻の霊(たま)を震わせ…。
その振動が今回の縁を結ぶきっかけとなったようだ。


新たな守護霊との機縁を何時、どのような状態で結ぶのかもまた、大事な意味を持つようだ。
だからこそ、乱麻は無意識に外出を控え、
月櫻を通して「喜びの波動」が高くなる場を選んだのであろう。



乱麻と新しき守護霊との機縁が「喜び」であったならば、
月櫻と新しき守護霊との機縁は「人の言葉の暖かさ」から出来た縁である…。


それは、これから月櫻の人生に影響を与えるであろう「人との出会い」に大きく関わってくるであろう。



快刀乱麻
その剣に今だ濁りなし。
今回も見事に一本取られた月櫻であった。




守護霊奇譚 終わり

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Comment

Re: 守護霊の対価-守護霊奇譚エピローグ 

「対価って、本来あるのかな~?」って、
あれから延々と考えてる(笑)。
  • posted by エリオン 
  • URL 
  • 2014.02/21 04:15分 
  • [Edit]
  • [Res]

Re: エリオンさん 

難しい問題だと思いますが、
私的には「ある」次元と
「ない」次元があると思います。

太陽は対価を求めず照らしますが、
その分、善悪の隔て無く照らします。
無心です。
わたくしと他者という枠のない次元です。


私は未熟ですので、
学ぶことが沢山ありますし、
未だに悩むことも多々有ります。

対価の有る次元は、
有ることで個々人が学ぶことがある次元だと思っています。

エネルギーや、
物事、
時、
お金だけではありません。


見えるもの見えないものの流動性と普遍性、
そういう物を学び終えたら、
対価は必要なくなるのではないかと思っています。


  • posted by 瑚月 kogetu 
  • URL 
  • 2014.03/02 02:38分 
  • [Edit]
  • [Res]

Re: 守護霊の対価-守護霊奇譚エピローグ 

「学びの有無」もあるでしょうが、それよりも「所有の概念の有無」によって、対価の有る無しが決まるのではないのかな~。
モノにしろエネルギーにしろ情報にしろ、「誰かの所有物」と認識すれば、対価を払って交換する。
「所有」の概念の無い存在(薄い方)は、対価という発想が存在しない。
ただそれだけの話だと。

文化的にもそうですよね。
華僑系やユダヤ系なら「価値に見合うだけの対価」が主流だけど、日本には「自分のモノに見えても、縁在ってお預かりしてるだけ」「全てのモノに神が宿り」「お陰様で生かされている」「大切なものほどタダ」という通奏低音みたいな流れもあります。
「所有」に対する認識の違いから生まれるんだと思う。

一即多・多即一が宇宙の在りようならば、対価という発想自体が性質を変えてしまう。
進化のプロセスの一形態という捉え方でしかないのではないかと。
従って対価を選んでも選ばなくとも、どちらでもいいのではという結論に(笑)。
  • posted by エリオン 
  • URL 
  • 2014.03/03 08:37分 
  • [Edit]
  • [Res]

Re:エリオンさん 

私は「所有」という概念ではなく「川のような流れ」と意識しています。
それでも対価の概念はあるのですよ。

先に書いた用意この対価・エネルギーに付いては個々人の課題や状況により学ぶ処や思う処は色々あると思います。エリオンさんの考え方はエリオンさんが実践されている生き方から生まれていると思います。
大事なことは、自分の対価の概念に対してどう実践しているか、だとも思います。
私の考え方は私の課題に対して生ま、そして試行錯誤し実践し体感してきました。
けどこれも一面であり、全ではありませんし、対価に対しての考えは古今東西、多くの賢人の書に譲りたいと思います。

私にとっての「対価」は、魂の根本の課題につながっていますが、
これを語るのは片手間では行かないので、これで之に対するお返事は最後にさせて頂きます。

コメントありがとうございました。
  • posted by 瑚月 kogetu 
  • URL 
  • 2014.03/04 21:13分 
  • [Edit]
  • [Res]

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瑚月 kogetu

Author:瑚月 kogetu
本職>某病院異端リハビリスト。
特技>体を含めものの声を聴く
焼き肉や鍋の時に同僚に重宝される特技でもある)。

東洋系治療と自然農法に興味あり。
『美しく生きる』を考えたい人。

ブログの中の私が体験した白日夢の奇譚は、患者様の特定を防ぐために整体師・耳視師という設定の中で「月櫻(つきお)」さんに小説:白日夢奇譚という形で語って頂いております。
飽くまで本職は病院勤務で整体院は営んでおりません。
ご了承下さい。



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