Voiceless world ー魂魄白日夢奇譚ー

Voiceless world of the voice to you 声無きものの聲をあなたに。      人の不思議(魄)と白日夢の如き奇譚(魂)の物語

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夢の行く末-日ノ本神霊紀行その参

今宵の話は白日夢の如くにて、
言葉なきもの、世に存在せぬとされるものを “耳で視、目で聴く耳視師”月櫻(つきお)に語って頂こう。


耳視師月櫻が語りし事、そは全ては白日夢(はくじつむ)の中の事とご理解いただきたく候。



****

「祖谷(イヤ)」いう地名について、柳田國男は“イヤ”・“オヤ”は元は祖霊のいます地という意味を持ち、後にその意味に合った漢字を当てはめたとする説を唱えている-wikiより。


****


茅葺き屋根
囲炉裏端
大勢の人の中で話している





そして目が覚めた。


「…又だ…」

1日ならいい。
兼ねてから心惹かれていた場所に行った感動が深く何回か思い出すように夢を見る…というのも分かる。
しかし毎晩毎晩一週間近くも連続で見ると流石におかしいなと思う。



月櫻は11月初旬に兼ねてから行きたいと思っていた、
剣山の膝元である祖谷(IYA)に3日ほど諸用で出かける機会を得た。
感慨深い事が多く、久々に「月櫻」でなく、一個人として楽しい時間を過ごした。


なので、帰った翌日の夕方から喉に痛みを生じた時は、
仕事が忙しい中での旅行の疲れと、長時間の運転等で生じた体の歪みを解消する自浄作用だと思っていた。


案の定、すぐに怠さは一段落したが、
その翌々日ほどから少し不可解な咳がではじめていたのであった。


しかも、先ほどの夢もよくよく思い出すと気になることがあった…。

今日の夢は古民家の中で人々と話をしていたが、
昨日の夢は二軒の古民家の回りを人々と歩きながら話をしていた。
その前の晩は、村の入口当たりで話していた夢のように思う。
その前の前の晩は…そう、初日に泊まったコテージの当たりで人々と話していた夢だった。





日に日に、双六のように遠い所からどこかに向かっていくのだ。


何処へ?。




四国のあの古民家たちか?
それとも天守閣と奏されしあの賢くも気高い庵か?


いや、実際に行った場所ではない。
しかも、今日の夢の古民家が終点では無いように思えた。


そして気になることがもう一つ…。
日に日に悪化していく変な咳だ。


どう変かと言うと、
浄化(浄霊)をすると綺麗に収まり胸の苦しさが取れる。
(が、またしばらくすると何か入ってきて喉が張り付いたようになり、
咳が止まらなくなる)


普通の咳であれば、
浄化であれほど綺麗に消えることはない。


そういう収まり方であった。



悪化していく咳に、枯れていく声。
体力の消耗も日に日に悪化していく。


あまりの咳の理不尽さと
体力の消耗具合に、意を決して、本格的に探る為に布団のなかで目を閉じたのにはそういう訳があった。




そして、出てきたイメージに
「…マジですか?」と目を見開いた。


それは



「耳なし芳一」と「五日印」であった。


****


五日印とは既成の印ではなく、
某漫画に出てくる印で、呪をかけたものがその印を目印に、呪を受けた者を5日かけて徐々に近寄り捉えに来るという印である。
その間、呪を受けたものはエネルギーを吸われていく。

*****


そして
「耳なし芳一」
=安徳天皇や平家一門を祀った阿弥陀寺(現在の赤間 神宮、山口県下関市)を舞台とした物語、怪談。


*****



そういえば、祖谷には平家の落人伝説があった事を思い出した。


普段なら君子危うき近寄らずを決め込んでいる月櫻なので、
そういう物騒な場所には近寄らない。

しかし今回は目的の魅力に、危険意識が薄れていたのだった。







いや、一泊目のコテージで、実は平家筋を多少浄化してはいたのだ。
月櫻の泊まったコテージは周囲から離れており、
夜中には誰も周囲に居ないはずであった。

しかし、
明らかに小枝が折れ、
枯れ葉を踏む「歩く音」が夜中に何度も訪れたのであった。

コテージの窓はカーテンもなく、
テラスからは入り放題なシチュエーション。


恥ずかしながら、最初は人音かと思って多少ビクビクして寝込めずにいた月櫻であるが、
「なるほど!これがラップ音ってやつか」と納得をしたら、すぐに寝れたのであった。


…いや、まこと、世の中で一番怖いのは「生きている人間」である←。



そういう訳で、正直平家筋は軽く流していたのであった。
今思うと誠に痛いリスク管理不行き届きである。



月櫻はPCに向かい、
初めて祖谷に関わる平家の物語を検索した。

<平家伝説とは -【祖谷平家伝説】祖谷に眠るもうひとつの平家物語>

徳島県三好市の祖谷には、幼い安徳天皇と平教経(たいらののりつね)(国盛・くにもり)一行がこの地に逃れ
平家再興の望みをつないだという『もうひとつの平家物語』が語り伝えられています。
1184年の壇ノ浦の戦いに敗れ、平氏一門の武将たちは覚悟を決め、海に入水し、
幼い安徳天皇も祖母である二位尼に抱かれて、西の海に身を投げたといいます。
また、祖谷平家伝説の主人公の一人、平教経(以下、平国盛)も源氏の武者二人を道連れに海に沈んだといわれています。
しかし、壇ノ浦で亡くなったといわれる安徳天皇も平国盛も、実は影武者だった・・・。
屋島の戦いで敗れた後、平国盛(教経)の一行は、ひそかに幼い安徳天皇をお守りしながら、
この祖谷の地にやって来ました。そして、山深い祖谷の地で、平氏再興の望みをつないでいたといわれています。

****



ここに出てこられる安徳天皇等々の登場人物…、
耳なし芳一のキャストと同じなんですが…。



…耳なし芳一の世界はあったんだ…。


って、待てよ…



たしか耳なし芳一は七日七晩の演奏を頼まれていたな…。
住職の転機で耳は失いながらも命は永らえたが、あのままでは7日後には住職が案じた様に命を落としたのかもしれない…


おいおい、「これ」もそうだと言うのか?!
指を折って数えてみる。




あ…まずい…。



***

「それは厳島か伊勢に頼むのが良い。」
翌日、丁度別件で連絡があった鬱金殿に話すとそう返事があった。


なるほど…。流石鬱金殿!。
礼をいい、その日の夜、寝る前に仕込みをした。




まずは耳なし芳一を模し、
伊勢に頼んで「耳も全部含めて」見えなくしてもらった。


次に、平家に縁が深い厳島は市杵島姫命にアクセスをする。
目の前に輝く海が広がっている。
そしてそこからは、上へとつながる明るい道が天に向かって開いていた。


流石、市杵島姫命殿、
御身に縁が深き平家の御方々をどうか導き給え。


いつもの様に迎えに来た平家の方々は
月櫻を探しまわるだろう。


結局、月櫻を探せず戻っていく彼ら、
その時、今度は逆に厳島からの道が彼らを追うであろう。


彼らの里に彼らが着いた時、
そこに道がつながり…
先に上がっている彼らの先達がきっと彼らを導いてくれるだろう。


あの、美しい黄金色の海から続く道を、
彼らは上がっていくのだろう。



そう思いながら
月櫻は眠りについた。









それから、
あの夢は見ていない。
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Comment

Re: 夢の行く末-日ノ本神霊紀行その参 

ひぃぃぃぃ((>д<))
リアル耳なし芳一!?ご無事でよかった。

>「なるほど!これがラップ音ってやつか」と納得したら寝れたのである。

思わず心の中で、「寝ちゃうのΣ(・△・)!?」ってツッコミを入れてしまいました(笑)
すみません(^^ゞ

>…いや、まこと、世の中で一番怖いのは「生きている人間」である←。

実際、そうなんですけども~(笑)
  • posted by ももんが 
  • URL 
  • 2013.11/23 00:15分 
  • [Edit]
  • [Res]

Re: ももんがさん 

> リアル耳なし芳一!?ご無事でよかった。
…いや、驚きましたー。怖いっすよ…。やはり君子危うきに近寄らずは必須でした…。

> 思わず心の中で、「寝ちゃうのΣ(・△・)!?」ってツッコミを入れてしまいました(笑)

あ、次の話でちょっと書きましたが、できる事はさせて頂きましたwww。
生きてる人に襲われたらなんも出来ませんが、
彼らだとまだできる事があるのでwww。
襲われたら人が一番こわいっす(あと生霊が一番めんどくさい←)
  • posted by 瑚月 kogetu 
  • URL 
  • 2013.11/23 17:00分 
  • [Edit]
  • [Res]

Re: 夢の行く末-日ノ本神霊紀行その参 

>あ、次の話でちょっと書きましたが、できる事はさせて頂きましたwww。

あぁ、すみません。言葉足らずでした(^^ゞ

「寝ちゃうのΣ(・△・)!?」のツッコミは、
「何もしてあげないまま寝てしまうの!?」ではなくて、
「恐くて眠れないものじゃないの!?慣れてる!?」という意味でした。

月櫻さんは、根っからの優しき人で、かつ働き者なんだなぁ~と思いました。
自分が慣れてる状態だったら、何もせず寝ちゃいそうだから(笑)
  • posted by ももんが 
  • URL 
  • 2013.11/25 10:23分 
  • [Edit]
  • [Res]

Re: ももんがさん 

> 自分が慣れてる状態だったら、何もせず寝ちゃいそうだから(笑)

あー、それは確かにあります。
けど優しいからではなく…。
鈍いんですのよwww。←反省
  • posted by 瑚月 kogetu 
  • URL 
  • 2013.11/25 10:35分 
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瑚月 kogetu

Author:瑚月 kogetu
本職>某病院異端リハビリスト。
特技>体を含めものの声を聴く
焼き肉や鍋の時に同僚に重宝される特技でもある)。

東洋系治療と自然農法に興味あり。
『美しく生きる』を考えたい人。

ブログの中の私が体験した白日夢の奇譚は、患者様の特定を防ぐために整体師・耳視師という設定の中で「月櫻(つきお)」さんに小説:白日夢奇譚という形で語って頂いております。
飽くまで本職は病院勤務で整体院は営んでおりません。
ご了承下さい。



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