Voiceless world ー魂魄白日夢奇譚ー

Voiceless world of the voice to you 声無きものの聲をあなたに。      人の不思議(魄)と白日夢の如き奇譚(魂)の物語

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九重深き宮の奥に【天河大弁財天社】~小説:奈良白日夢奇譚

ふと気がつくと、神社の社(やしろ)の中に立っていた。
視た事があるこの風景は…、


「…ああ、天河神社(天河大弁財天社)か…。一足先に呼ばれたか?」
月櫻はそう呟いて右手で髪をかきわけた。



ホントは遠方から来る旧友と共に連休に行く予定であった。
それが寝ている間に、引き抜かれて呼ばれたらしい。



天河には若き頃に一回行っており、
挨拶をしているから霊体的(アストラル体的)に行きやすいのは判るのだが、自分の意図とは別にこんな呼ばれ方をしたのは初めてであった。



『さて、確かに世に多く居られる下位の弁財天殿はかなりマイウェイだが…。それにしてもいきなりとは御無体な。
あと二日もすれば、生身で参内するものを…』


眉をひそめつつも、それは神ごとゆえ仕方ないか…と、
見覚えある御神殿に向かって参上の旨を伝えた。



しかし、かの主をお呼びしても返事が無い。
その代わり、招くように御簾(みす)がなびいた。


『はて、来いと申されるか?』

礼をし、失礼しますとばかり、御神体の前に参上すると「扉」が見える。
城門ようなその扉をゆっくりと開けるとそこには…。



また扉が… 。




そのまた奥に又扉が…。


白き道に数多くの扉が立っていた。
その扉の量たるや、伏見稲荷の鳥居の参道のごとし。



しかも坂を上がるように繋がっていた門の道は、そのまま上に行くのかとと思いきや、 ある処からは逆にずんずん下の方に降りていく。



どんどん
どんどん


かなり深く降りていくと…




最後の最後に扉ではなく、
ふすまが現れた。




『ここが終点か?』
正座し、静かにふすまを開けると…。


小さなお座敷に、
小さな女神様が居られた。




座敷に上がったのは月櫻の守護者。
女神様をそっとその手に抱きかかえ、


「そなたが弁財天か?
どうしてこんな奥まった処に居るのだ?」と尋ねた。



すると…


『色々な者が、色々な事をしますたびに、扉が増え…
わらわは囲まれていったのです』




そこで月櫻の目が覚めた。



******************************

「ふ~ん?。色々な者が色々な事って何かしら?。
ていうか、天河弁財天って何の神様?」
奈桜が尋ねる。


「そうだなぁ~。厳島、竹生島と並ぶ日本三大辨財天の一つと言われていて古より水の神として崇められてきた。近くに名水もあるしな。
室町期より能楽にも縁深く能楽資料も多数所蔵し、才智、芸能の神としても篤く信仰され、多くの芸能関係者も参拝している処だ」


奈桜が入れてくれたコーヒーを飲みながら、月櫻はそう答えた。
どうもしっかり寝た気がしない。




「で、ここ数年はパワースポットとしても有名で、色々なヒーラーとか宗教家も訪れたりしているな」



「ああああああああああ、思いだした!。うんうん。聞いたことあるわ。
全国から来るヒーラーさん方が「○○ワーク」だとか「光の○を下ろす」とか 「女神を光臨させる」だとか…、そんなの読んだことある」

治療室の朝の掃除をしながら、奈桜はそう言って手を叩いた。


「夢の女神様がいったのって、その事かしら?」




「…わからん」
そう、月櫻は答え、もうその事は言うなと言う風に今日の診察予定者のカルテの準備を始めた。


たしかに…


己の色をつけたり、
色々な行いの中にある「思考」が檻になったり、
次元をいり込ませたり、



各々が善として思う、それぞれの行いが、フィルターや色になり
本来の「天河弁財天」をどんどん遠い彼方に追いやってしまっている可能性はない事もない。




まだ若き頃、行った時の天河弁財天(神社)は
天河の周囲はシャンバラ系にゆかりがあり山や河からエネルギーが噴き出している場所で、その場所が穢れないように露払いをしている神社…という印


露払い用の、トラップも幾つかあったしな…(ように見えた)。


しかし、その可能性を思うと月櫻の表情は硬くなる。
怖いな…という思いも。




自分も昔、呼ばれる神社をめぐって託された仕事を行っていた。
いや、今もそれはある。



しかし、ある時から託された仕事は「託してもらった」のだと言う事を改めて認識するようになった。



~神は人を育てようとしてくれている。~



「初めてのお使い」というTV番組があったな…。
小さな子供が用事を言われ、初めて一人でお使いをしにいくという過程を放映した番組だった。


子は自分で全部やっているつもりだが、
その実、大勢のスタッフが陰になり日向になり、導き、見守っている。


そして「出来たね」と笑顔で迎えてくれるのだ。




「ほんと、あれとまるっきり一緒だ…」
どんなに神はハラハラしているだろう。

それは今も一緒だろうがな…。

【九重深き宮の奥に…つづく】



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Comment

瑚☆月サンへ 

コメントも、瑚月サンのマイペースで、どぉぞ。
読まれてる方々も身体を気を遣われたりで、そっと見守られてたりもあるでしょう♪。
夢の中でカモンってされたんですね。
パワースポットと言われて人の念が増えて、TVで、たまにゲッて時ありますよ。
パワースポットとか言われてる!?みたいな。
また色んな事をされてる方々の中で逆行動の方々も勿論。
本人に自覚はないみたいなのか。
人にも良くないモンを送ったりもしてたり。
何事も謙虚…初心忘れるべからずなのか…。
  • posted by ももぴぃ 
  • URL 
  • 2011.07/16 18:47分 
  • [Edit]
  • [Res]

Re:九重深き宮の奥に【天河大弁財天社】~小説:奈良白日夢奇譚(07/15) 

瑚月さん、ちょっとお邪魔してない間に、ものすごいペースで更新されましたねw
お体の調子がいいのでしょうか??

この記事を読んで、なんだかちょっと悲しい気分に(´・ω・`)
色々なものというのが、人間だとしたら・・・
人間が神様を奥へ奥へと追いやってしまったのなら・・・

私はどうも、神社をパワースポットと呼ぶ事に対して、あまりいい感じを持っていない人間です(;´・ω・`)ゞ
能力者の方だけでなく、そこに訪れる人々も、何かしらの念を置いて来てしまっているのではないかなぁ・・・と。

私の大好きな地元の神社も、パワースポットの仲間入りをしてしまい、観光バスがいっぱい来ますが、境内の見えにくい場所には、空き缶やらワンカップ(!)の空き瓶などなど。。。
あまりの切なさに、たまに拾って帰りますけど、追いつかないです。
こんなに汚い場所で、神様、大丈夫かな?って心配になります(´;ω;`)

パワーにあやかろうと思う前に、日々の生活の感謝をしたいですね・・・

あ、だいだらぼっちの雲、すごかったですw
私は空が好きで、しょっちゅう空の写真を撮ってるんですけど、暈も完璧でしたね(ノε`*)ンププ
また、素敵なものを見せてくださって、ありがとうございました♪
  • posted by 雪野 
  • URL 
  • 2011.07/16 19:41分 
  • [Edit]
  • [Res]

お返事 

◆ももぴぃさん
ほんとマイペースなレスですんませんです。
ほんとおっしゃる通りですね。私も時々「怖い」想いをしますが、それがまた「初心」を思い出させてくれますです。
人って知らないうちに傲慢になってしまいがちですよね…(遠い目

◆雪野さん
更新したのはいいですが、お返事が遅れててはねぇ…orz。
空き缶にワンカップとは!!!???。
ホントに何しにこられているのか、同じ人としてとても恥ずかしい気がしますです。
お掃除されるって素晴らしいですね。
大変でしょうから出来る範囲で…と思いつつ、行動されている姿に頭が下がりますです。

だいだら法師雲>ええ、写した本人が一番「すげ~」とおもっとります←笑
  • posted by 瑚☆月 
  • URL 
  • 2011.07/19 23:13分 
  • [Edit]
  • [Res]

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瑚月 kogetu

Author:瑚月 kogetu
本職>某病院異端リハビリスト。
特技>体を含めものの声を聴く
焼き肉や鍋の時に同僚に重宝される特技でもある)。

東洋系治療と自然農法に興味あり。
『美しく生きる』を考えたい人。

ブログの中の私が体験した白日夢の奇譚は、患者様の特定を防ぐために整体師・耳視師という設定の中で「月櫻(つきお)」さんに小説:白日夢奇譚という形で語って頂いております。
飽くまで本職は病院勤務で整体院は営んでおりません。
ご了承下さい。



お手紙は こちら か、一番上のメールフォームからお願い致しますw。

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